今回紹介するのは、古いメーカー製のパソコンでも少し手を加えるだけで快適に使って頂ける方法を紹介していきたいを思います。
先日、知人から
「新しいパソコンに買い替えをしたいと思っているんだけど、時間があったら自宅に来てもらえないか⁉」と連絡があり、自宅まで伺った際に
「この古いパソコンを処分したい」と言うので
「良かったら譲って頂けませんか⁉」と言ったところ、快諾して頂いたので持ち帰る事に…。
そして、譲って頂いたのが、こちらのパソコン!
HP(ヒューレットパッカード) Pavilion Desktop PC S5-1250JP
【スペック】
・CPU Core i7 3.4GHz(Sandy Bridge世代(第2世代)のインテル)
・メモリー 4G
・チップセット Intel H61 Express
・標準HDD 1TB
・OS Windows 7 Home Premium 64bit SP1
・発売時期 2012年1月19日(発売日)
上記のような構成です。
約10年前のパソコンにはなるのですが、使用頻度がかなり低かった事もあり外観はとても美品です。
そして気になるスペックにについては、まだまだ現役で行けそうな感じです。
早速、立ち上げてみたところ「う~ん!」遅い!
立ち上がるまでに約3分、このままではちょっと厳しい!
その後の動作も重く、やっぱりこのままでは、使用することにストレスを感じてしまう…。
もちろん、OS が Windows 7 のままであるというのもネックになります。
このような状況でしたが、HDD の健康状態は、良好です。
そこで快適なパソコンにするために
1.記憶装置(OS用)に SSD を増設
2.OSを Windows 7 から Windows 10 にアップグレード
この2つで快適になるはず!
まず、パソコンケースのフタを開けます。
※後ろについているネジを外し、側面の板を前から後ろにスライドさせると開きます。
パソコン内部をチェックします。
SSDを増設する上で何が必要かをチェックします。
このパソコンの場合、メーカー製という事もあり拡張性は全くなく電源を取るためのケーブル端子が2つしかありません。
今回は、既存の HDD を生かしながら SSD を増設するため、電源の確保が必要なのと SSD を設置するためのマウンタが必要になります。
【 購入したもの 】
1.SSD (SanDisk Ultra 500GB)
2.リアスロット用SSDマウンタ (ainex)
3.電源ケーブル SATA電源2分岐 (変換名人)
SanDisk サンディスク 内蔵 SSD PLUS 1TB 2.5インチ SATA (読み出し最大 535MB/s 書込み最大 350MB/s) PC ...
【 事前準備作業 】
①増設等の設置作業をする前に『リカバリーディスク』作成しておきます。
元々 HDD 内にはリカバリー領域があるので、それを利用して作成します。
約30分でディスクの作成が完了しました。
※メーカー製のパソコンの場合、より安全に作業を進めていくため OS の『クリーンインストール』ではなくて、作成した『リカバリーディスク(Windows7 等)』を増設した SSDにインストールしてその後、Windows10にアップグレードしていきます。
その方が、エラー等が少なく作業を完了する事ができます。
②Microsoft のホームページから Windows10 をダウンロードします。
※ここでは、USB フラッシュ ドライブ を使ってダウンロードをすることをお勧めします。Windows10 をインストール際に、より早くインストールすることができます。
1.『ソフトウェアのダウンロード Microsoft』と検索します。
2.Windows10 のダウンロードをクリックするとMicrosoft のWindows10 のダウンロードできるページが開きます。
3.Windows 10 October 2020 Update をダウンロードします。
『ツールを今すぐダウンロード』をクリックして進めていきます。
上記作業は、約10分程度で完了します。
※環境にもよりますので時間は、若干変わってくると思います。
ここまでが事前準備になります。
◎いよいよ、SDD の増設作業の開始です!
【 作業の手順 】
1.リアスロット用 SSD デバイス固定用基板に SSD を付属のネジで4か所とI/Oブラケットを2か所取り付けます。
※パソコンの形状によってI/Oブラケット等の取り付け位置を決めて下さい。
2.リアスロットのカバーのネジを外してカバーを取り外します。
3.DVDドライブに取り付けてある電源ケーブルを外します。
4.デバイス固定用基板に取り付けた SSD に購入した電源ケーブル(SATA電源2分岐)と SATAケーブルを取り付けます。
※パソコンケースが小さく作業スペースが狭いため、あらかじめ SSD にケーブルを取り付けておきます。
5.リアスロット及びマザーボードのPCIスロットにデバイス固定用基板に取り付けた SSD を取り付けます。
※今回は、取り付ける際にマザーボードのコンデンサー等が干渉してしまうため、一番下に取り付けました。
※マザーボードの形状によって取り付け位置が変わってきます。
6.2で取り外したリアスロットのカバーを取り付けます。
7.SSD に取り付けていた電源ケーブル(SATA電源2分岐)に先程、DVDドライブから取り外した電源ケーブルを取り付けます。
SSD に取り付けていた電源ケーブルの(SATA電源2分岐)のもう一方をDVDドライブに取り付けます。
ここまでが、物理的な作業になります。
作業時間、約15分。
誰にでもできる簡単な作業です。
※作業自体は、とても簡単ですが、静電気が起きないように気を付けて下さい。
静電気を起こしてしまうと機械が破損する恐れがありますので、この点だけは注意してください。
※他のメーカー製のパソコンでも作業手順は同じですので、用意するものもほとんど変わりませんが、パソコン内部を確認してから購入することをお勧めします。
これからパソコンを使えるようにする作業に入ります。
8.事前準備作業で作成した『リカバリーディスク』をDVDドライブに挿入し、SSD にOS等をインストールします。
完了するまで約20分待ちます。
完了後はシャットダウンしておきます。
※この時、マザーボードには SSD と DVDドライブ以外は、接続いないようにして下さい。
9.事前準備作業で作成した windows10 をダウンロードした『USB フラッシュ ドライブ』を USBスロットに刺します。
刺した後に電源を入れます。あとは案内に従って操作していきます。
途中で何度か再起動しますが、気にしないで進めます。
※無償アップグレードキャンペーン期間中に1度もアップグレードしていないPCでもアップグレードできました。
2021年3月時点
10.インストールが完了したら、Windows10 になっているか確認します。
次にLANケーブル(または、WIFI)をつないでインターネットができるようにしてWindowsのアップデートを行います。
アップデートが完了したら Windows10 のライセンスが認証されているか確認します。
ここで無事に Windows10 ライセンスが認証されていれば、アップグレードが完了です。
※今回の場合、プロダクトキーの入力等の特別なことをしなくても Windows10 ライセンスは認証されていました。
※LANケーブルをつなぐのは、必ずアップグレードが完了した後に行ってください。アップグレードの前につないでしまうとライセンス認証等がうまくいかない場合があります。
11.既存の HDD の SATAケーブルをマザーボードに接続します。
※接続する際は、シャットダウンをして背面の電源ケーブルを抜いてから作業してください。
接続した HDD(Eドライブ)をフォーマット(クイックフォーマット)します。
フォーマットした HDD をデータ用にすれば、OS(Cドライブ)を圧迫することなく使用する事ができます。
※アップグレートした場合、Cドライブのファイル内に『Windows old』というファイルができ、容量も多いため削除しておいた方が良いと思います。
削除しても何ら支障はありません。
12.最後にパソコンケースのフタを閉めて完了です。
ここまでの作業時間約40分かからないぐらいでした。
※こちらの作業も環境によってかかる時間が変わってくると思います。
全てが完了して立ち上げてみると『何とわずか5秒ぐらいで立ち上がりました!』
操作もキビキビしていて見違えるように快適です!
古いメーカー製のパソコンが自宅で眠っているとか、誰かから譲り受けたような場合、ものによってはまだまだ使える事もあるので、是非試して頂きたいです。
買い替えなくてもの少ない資金で快適にパソコンを使う事ができるようになります。
しかも作業は、とても簡単で誰にでもできますので、本当にお勧めです。
皆さんにも参考にして頂ければ、幸いです。